食機能を考える会第9回総会・吉田春陽先生講演会報告 

4月26日 飯田下伊那歯科医師会館にて 食機能を考える会第9回総会が開催され 引き続いて大阪府守口市で歯科医院を開業していらっしゃる吉田春陽先生による講演会が開催されました

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講演会について 報告いたします。

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吉田春陽先生講演会
『全身ケアと口腔ケア・・・・ケアのチカラのもつ可能性』と題し、御講演をいただいた。
前半は平成4年(1992年)に放映されたNHKスペシャル『あなたの声が聞きたいー植物人間生還へのチャレンジ』 遷延性意識障害者(当時の言い方としては植物人間)を医師による医療(キュア)でなく、看護によるケアによって蘇らせたまさに奇跡を起こし続けている札幌麻生脳神経外科病院 麻生看護プログラムで何が行われているのか お話しいただいた。その中心人物である当時の看護部長 紙屋克子先生は『命を助けたのが医師ならば、看護師の仕事はこの家族の元に夫と父を帰すこと。仕事をしたり学校に行ったり、そういう役割を持つ存在として、その人を社会と家族の元に帰すのが看護の仕事』とおっしゃっている。生活者として人としての生活の確立をケアのチカラでどのように行ったか・・・そこには目を見張る改善があった。
後半は訪問口腔ケアがどのような効果を与えたか 3つの難しい症例についてのプレゼンテーションであった。
脳血管性認知症患者の摂食嚥下療法・長期非経口摂取の遷延性意識障害者の摂食嚥下療法等 在宅・施設等への訪問口腔ケアにより改善経過を示していただいた。そこには紙屋チームとのコラボを始め多職種連携のまさに妙がなせる業がある。
上記のNHKスペシャル放映時の高齢化社会では“独り暮らしの年老いた女性が増える世界”であった。超高齢社会となった現在の具体的な姿の問題点は“独身の男性の独り暮らしの増える世界”である。男性の1/4は生涯独身であり、女性に比べコミュニティーとの関わりが薄く、生活力も劣っており、引き篭りにつながりやすい。
独居男性は「孤独死」の割合が女性の2倍、「有病率・重症度」ともに高いという特徴がある。多職種・地域連携によるケアのチカラを今後こういった面でも展開する必要が起こってくるであろう。最高のQOLとは“ごく普通の日常生活を過ごす”ことであり、その人の生活とごく普通の日常生活の差をピックアップし、その差を少なくする方策を検討すし、自立とQOLの向上を実現していくのがケアマネージメントである。
少しでも早く、これらの問題点に気づき、ケアのチカラが関わることで重症度を進めることが予防できる。生活者としての生活を支えるためのケアを通して、人としての尊厳を守っていくことになる。安楽に命を長らえさせることには、不本意な生き方・理不尽な死に方を強いることになりかねない点にもケアの観点からアプローチの必要性がある。
            
(文責 食機能を考える会 事務局長 西島 明)

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