―心が開けば口が開く、口が開けば心が開く―

「口腔ケアと栄養改善、肺炎予防」をテーマに
12月20日(土)に飯田下伊那歯科医師会会館で開催された
第9回口腔ケア講習会の講師米山武義先生からの
御挨拶を紹介いたします。


平成17年7月2日、3日とNHKラジオ深夜便『心の時代』に声の出演をさせていただきました、
緊張に次ぐ緊張で、無事収録を終えたとき、重責から開放されて何ゆえ歯科医師が心の時代なのかと素朴に自問自答してしまいました。
「口は長寿(長生き)の門」というテーマでしたが在宅診療に関わっていて、
要介護者とその家族が必死でいきていることを歯科医師の目から見た話として伝えたいというものでした。
つたない話ですたが、これまでけいけんしてきたことを隠すことなく話しました。
しかし放送終了後、すごい反響を頂きました。
内容は次のようなものです。
『脳血管障害をわずらい、口から食べられない夫に何とか一口でも食べられるようにさせてあげたい』
『意識がない妻に口腔の体操をやって、もう一度、目を開けてもらいたい。何でもしますから脳に刺激を与える口腔ケアを教えてください。』
『義歯がどうしても合わないんです。先生にいいづらく、諦めてしまいました。』
『肺炎で生死をさまよった事があります。どうか効果的な口腔ケアを教えてください。』
『主人の涎が止まりません。どこか相談にのっていただける医療機関はないでしょうか』
など等。
歯科が実は心のケアと密接な関係にあることを学び、襟を正して、国民の健康と福祉に邁進すべきことをおしえられた次第です。
我我専門職の大切な責務は、国民の声なき声をしっかり吸い上げ、行動に移すことだと考えています。

昔から『口は健康(病気)の入り口、魂の出口』と言われますが、特別養護老人ホームにおけるいくつかの臨床研究を行う中から、
要介護者における誤嚥性肺炎予防と口腔衛生との間に注目すべき関係があることをつかみ、
口腔ケアによって40%前後の誤嚥性肺炎予防効果が期待できることが分かりました。
現在、介護・看護の分野で注目されている口腔ケアですが、
私が特別養護老人ホームで口腔衛生の活動を始めた当時(1080年代)、この口腔ケアという言葉は、社会的にはほとんど認知されず、
医学雑誌にも書籍のもどこにも載っておりませんでした。
それが現在では“口腔ケア”としていろいろな雑誌で毎月特集が組まれるまでにかわってきました。
そして1999年、日本老年医学会雑誌に『老人性肺炎の病態と治療』という論文が掲載され、新しい老人性肺炎の戦略が示されました。
さらに2002年の米国老年医学会誌に『Oral Health is Cost-effective to Maintain but Costly to Ignore』という論文が掲載され、
口腔ケアが、経済効率の上からもGOL維持のためにも医学的効果が高いという専門医の考えが伝えられました。

今回の講演会を、口腔ケアと口腔の機能について、地域の中でしっかりとしたコンセンサスを得るためのスタートラインと捉え、
この地域で療養されている方々の健康と福祉の向上の一助になればこんなにうれしいことはありません。

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